2007年12月16日

Lou Ragland / Understand Each Other

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ソウルのレア盤として知られるルー・ラグランの77年産アルバム。
(2002年にCD化、そちらで所有)

この作品をリリースする以前に、彼は Hot Chocolate というグループで活動しており、
一枚アルバムをリリースしている。(レビューはこちら

70'sニューソウルとメンフィスのHiサウンドを融合したようなアレンジメントと伸びやかなヴォーカルが映える、
とても良い作品だ。

一曲ごとに取り上げてみても非常にクオリティが高く、
メロウな中に熱さを秘めた 「Understang Each Other」 や、
Hiサウンドの影響が見てとれる 「What Happened To The Feeling」、「Just For Being You」、
大々的にホーンセクションを全面に出した明るめのミディアム 「Since You Said You'd Be Mine」、

Hot Chocolate の再録で、こちらの方が出来が良い 「What Should I Do?」、
胸をしめつける唯一のバラード 「It's Got To Change」、
と最高だ。

演奏や録音の面で多少の不満はあるものの、素晴らしい作品であることに変わりはない。
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2007年08月19日

The California Executives / Dancing And Romancing

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カリフォルニア州出身のコーラスグループThe California Executivesの唯一の作品(87年産)。
先日再発CDにて購入。

一応グループ名義になってはいるが、アルバム製作時に内輪もめによるグループ分裂が生じたため、
リードヴォーカルのロナルド・ダッドリーをfeat.した、いわばソロ作品に近い作品となっている。

収録曲は全9曲。
A面に当たる4曲が、ニュージャックスウィング前夜ともいうべき80's後半当時のダンスナンバーを収録。
B面に当たる5曲が、アーバン風味のロマンティックバラードを収録。

やはりスウィート好きには、B面のバラード5曲に耳がいってしまうのだが、
どの曲もなかなかの出来なので取り上げてみると、

ロナルドの熱い唄いっぷりと、メロディーの素晴らしい出来具合が、
見事に合致した「Let Me Love You Tonight」や、

ルーサー・ヴァンドロスを意識したと思われるシルキーソウル
「What Are You Afraid Of」、

シングルVer.に比べると幾分うす味になってはいるが、
メロディーの持つ本質的な良さが映える「I Don't Know Why」と良い。

全編打ち込み仕上げだったり、コーラスの弱さや、
アップサイドによる時代性などのマイナス面は否めないものの、
バラードの持つ普遍的な力を、今さらながら感じることのできる一枚だと思う。
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2007年06月23日

Micheal Wycoff / Love Conquers All

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米西海岸で活動していたヴォーカリスト兼キーボーディストの
マイケル・ワイコフの2nd(82年産)。
先日再発LPにて購入。

フリーソウルがらみで10年ほど前に一度CD再発されたのだが、
すでに廃盤になっているため、なかなか手に入らない代物になってしまった。
今回はLPでの再発ではあるものの、聴けることができ、とても感謝している。

実際のところ、このアルバムのハイライトは、Zhaneの「Hey Mr.DJ」ネタで知られるミディアムダンサー
「Looking Up To You」に他ならないのだが、

ダニー・ハサウェイに影響を受けたと思われるヴォーカルスタイルを駆使し、徐々にソウル熱を上げていく、
傑作のミディアムスロー「Love Conquers All」や、

よりダニー・ハサウェイスタイルを踏襲したフュージョン風の「Take This Chance Again」、

80'sファンク調の「Still Got The Magic」、「Diamond Real」と良い。

再発LPもいいんですが、やはりCDでクリアな音で聴きたい一枚ですね。
再CD化キボンヌ。
あと、「Love Conquers All」を教えてくれたさんにサンクス!です。
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2007年05月25日

Honey Cone / Soulful Tapestry

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ホットワックス=インヴィクタス(以下H=I)を代表とするガールズグループ、
ハニー・コーンの3rd(71年産)。

いわゆるシュープリームスの栄光を再び、といった趣きのグループではあるが、
女性としての自立心や態度はあきらかに60'sガールズグループとは異なるものを持っており、
アイドルという要素だけではない、歌心に満ちあふれた実力を見せつけてくれる。

何よりも、主にリードを担当しているエドナ・ライトのヴォーカルが素晴らしく、
ゴスペル育ちのメリハリのある歌唱力は、大ヒット曲「Wants Ads」はもとより、
「Stick-Up」や「One Monkey Don't Stop No Show」、
「Don't Count Your Chickens (Before They Hutch)」といった、
栄光のH=Iサウンドの名曲アップから、

「Who's It Gonna Be」、「All The King's Horses (All The King's Men)」といった傑作バラードと、
適度に味わい深い表現力で聴かせてくれる。

ちなみに本アルバムは11曲収録で、
A面に当たる1〜6曲目は主にアップもの、
B面に当たる7〜11曲目はミディアム〜スローものと区別されており、
A面は文句なし、素晴らしい出来だ!
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2007年05月12日

Kellee Patterson / Kellee

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ソウル・ジャズ・シンガーのケリー・パターソンの2nd(76年産)。
先日中古の再発LPにて購入。

元々ジャズ畑の歌手ということで、生粋のソウルフリークから敬遠されてしまっているが、
レアグルーヴやフリーソウル、はてまたHip-Hopフリークのソウル好事家たちに
人気のあるアーティストの一人だ。

本アルバムは、ソウルとジャズ・フュージョン系の楽曲を取り上げた作品となっており、
彼女の鼻にかかったコケティッシュな歌声が可愛らしく、曲調とマッチしている。

やはり一番人気は、レアグルーヴの最高峰として名高いバリー・ホワイトのカバー
「I'm Gonna Love You Just A Little More Baby」であるが、
他にもジャズ寄りの「What You Don't Know」や「Jolene」といった疾走感あるアップナンバーや、
フリーソウル風味の「Time To Space」や「Once Not Long Ago」、
「I'm Gonna〜」同様、好事家にうってつけの「Mr. Magic」と良い。

またソウルもののカバーの中では、
スタイリスティックスの「Stop, Look & Listen To Your Heart」がなかなかの美味だ。

P.S. 太モモ最高!
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2007年05月08日

Sugar Billy / Super Duper Love

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ギタリスト兼シンガーソウルライターのシュガー・ビリー75年産アルバム。
先日再発LPにて購入。

アルバムタイトル曲「Super Duper Love」がイギリスの女性ソウルシンガーJoss Stoneにより、
2003年にカバーされ大ヒットしたが、
そのオリジナルVer.がやはり本アルバムの目玉であることは一目瞭然である。

タイトなリズムセクションの上を、シュガー・ビリーの幾分苦しそうなヴォーカルと、
トレモロがかったギターがからむ最高にかっこいい1曲で、
この曲目当てにこのアルバムを聞いても、損は無いと思う。

また他の曲はどうかというと、
70'sファンクのエッセンスをふんだんに盛り込んだ
「Too Much, Too Soon」、「Suger Pie」(JBそっくり!)や、
彼のルーツともいえるブルースや60'sサザンソウルを想起させる
「Don't Wait, Come To Me」、「Keep Movin' On」など良曲があり満足している。

また唯一のバラード「Love Bug」は、ファンクナンバーに比べ、より自然体に唄われており、
内面から湧き出るディープな黒汁に、思わず聴きほれてしまった。
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2007年05月02日

100 Proof Aged In Soul / Somebody's Been Sleeping In My Bed

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リード・ヴォーカル担当のスティーブ・マンチャを軸に活動していた3人組、
ハンドレッド・プルーフの1st(71年産)。

己の喉を痛めつけるようなスティーブ・マンチャのしゃがれ声が素晴らしく、
冒頭1曲目「Somebody's Been Sleeping」や「She's Not Just Another Woman」といったアップものから、
ミディアムの「I've Come To Save You」や「Not Enough Love To Satisfy」における、
求愛に対する感情表現、その唄いっぷりに胸を打つ。

また、ジョー・スタブスがリードを担当する、
スウィートソウルを意識した長尺の「Ain't That Lovin' You」や、
エディ・ホリデイがリードを担当する、スティーブ・マンチャに負けず劣らず素晴らしいヴォーカルで攻める
「Too Many Cooks」と良い。

8th Dayの1stと共に、珠玉のデトロイト・サウンドを味わえる1枚ではないだろうか。
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2007年04月26日

Howard Johnson / Keepin' Love New

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70's後半から80's初頭にかけて活動していたソウルデュオNiteflyteの片割れ、
ハワード・ジョンソンのファースト・ソロ・アルバム(82年産)。
先日再発CDにて購入。

以前拙ブログにてレビューしたモダンソウルのコンピ『Modern Soul Connoisseurs』の中に、
アルバムタイトル曲「Keepin' Love New」が収録されており、そこで初めてこの曲の存在を知った。
カシーフが手がける美しくキャッチーなメロディーラインとさわやかなサウンドプロダクション、
そしてNiteflyte時代よりもより幅が広がったハワードのヴォーカルが素晴らしく、何度となく聴いた。

アルバム全8曲の中では、やはり「Keepin'〜」が最高の出来なのだが、
重心を効かせた低音と縦横無尽にかけ廻るシンセが印象的なアップ「Say You Wanna」や、
決してディスコ臭くならないスウェイビートで躍らせる「Take Me Through The Night」、

曲調がトム・ブラウン「Funkin' For Jamaica」を彷彿とさせるアップ「So Fine」
(コーラスワークが美味!イチバンとか言ってる)、
このアルバムのPro.チームMighty Mの一人、ポール・ローレンス・ジョーンズと
フレディ・ジャクソンとの共作で、アルバムの雰囲気にまた違った花を添える
シャッフル調の「Jam Song」と良曲ぞろいで満足している。

カシーフを中心とした80's初頭のNYサウンドが、いかにトンがっていたかがわかる、そんな一枚だ。
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2007年04月08日

Mike James Kirkland / Doin' It Right...

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ロサンジェルス出身のソウルシンガー、マイク・ジェイムス・カークランドの2nd。
(1st『Hang On In There』が72年産なので、恐らく73〜4年辺りの製作・リリースと思われる。)

彼はソロになる前、Mike & The Censationsというグループで活動していたり、
2枚のソロアルバムをリリース後、
76年にBo Kirkland & Ruth Davisというデュオで1枚アルバムをリリースしている。

2枚のソロアルバムは、レア・グルーヴやジャズ・ファンクの再発を主に手がける
Luv N' Haightから99年にリリースされており、
先日中古扱いの未開封CDで購入した。
(実は今年の6月にP-Vineから紙ジャケ再発CDにて1stと共に再リリースされるとのこと!)

全8曲収録で、冒頭1曲目「Got To Do It Right」のレア・グルーヴ然としたファンクナンバーや、
『Soulful Thangs Vol.4』にも収録されていた甘茶系ミディアムナンバー
「You Put It On My Mind」と良いのだが、
何と言ってもアルバムタイトル曲「Doin' It Right」が目玉であろう。

8分以上にも及ぶ大作で、ゆったりとした曲調とリズムループが、いかにも当時のニューソウル風ではあるが、
前半における女性との会話のやりとりが凄まじく、
ヒステリックで常にケンカごしの女に対し、どもりがちでどこか頼りない男が、
女をなだめながらも愛の告白をする、
といった会話が延々と3分半もの間繰り広げられる作品で、かなり変態チックでエグいのだ。

この1曲のためにこのCD買ったといってよいのだが、他の曲もなかなかのモノなので、まぁー良しとしましょう。
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2007年04月04日

The Chairmen Of The Board

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デトロイトのインヴィクタス・レコードを代表とする4人組、
チェアメン・オブ・ザ・ボードの1st(70年産)。

一応彼らはコーラスグループに属すると思うのだが、
各人とも他のグループで活動していたことから、
ソロシンガーの集合体のようなグループという印象を持つ。

H=D=Hの描く、60'sモータウンの名残りと70'sノーザンソウルの発展が、
このグループにより、実にバランスよく導きだされたのではないかと思う。

それが如実に表れたのが、しゃくり上げるような独特の鳴き声を持つ、
ジェネラル・ジョンソンがリードを取る数曲で見てとれる。

ノーザンソウルを代表する不滅の名曲「Give Me Just A Little More Time」はもとより、
同タイプの「Bless You」や、
クラレンス・カーターによりカバーされ大ヒットしたオリジナルの「Patches」、
フォートップスの輝かしい功績を称えたかのようなノーザンアップ「You've Got Me Dangling On A String」
と、見事に昇華されている。

また、ハイトーンのテナーが印象的なダニー・ウッズがリードを取る「I'll Come Crawling」や
「Tricked & Trapped」といったミディアムも魅力的な楽曲で良い。

アルバムの中には、ビートルズの「Come Together」や、
シナトラの「My Way」といったカバーが収録されており、
思わず首をかしげたくなってしまうのだが、
上記の名曲だけでも余りある作品ではなかろうか。
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2007年03月25日

Johnny Bristol / Bristol's Cream

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ソングライター、プロデューサーとして数多くの名曲を手がけた、
ジョニー・ブリストル77年産3枚目。

この作品は今までに日本で3回CD化されてきたが、
所有しているCDが93年にP-Vineからリリースされたものなので、
かれこれ13,4年聞き続けてきたことになる。
もうそんなに時が流れたのかと思うと、なんだか感慨深くなってしまう。

全8曲収録。メロウグルーヴを基調としたサウンドで、
「Do It To My Mind」や「I Sho Like Groovin' With Ya」の
洗練された都会的なノーザンダンサーはもとより、
バラードでの美しいメロディーラインが素晴らしく、

「She Came Into My Life」や「Love To Have A Chance To Taste The Wine」といったバラードは、
浅すぎもせず、かといって深すぎもしない、いい意味での中庸さが心地よく耳に入ってくる。

またマーヴィンゲイの影響が見てとれる「Baby's So Much Fun To Dream About」や、
60'sモータウンの軽快さを感じる「Have Yourself A Good Time Thinkin'Bout The Good Times」と
どの曲も素晴らしく、これからも聞き続けていくことであろう1枚だ。
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2007年03月22日

Revelation

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NY出身の4人組コーラスグループ、リヴェレーションの4枚目(80年産)。

リヴェレーションは今までに合計5枚のアルバムをリリースしているのだが、
内3枚(1.4.5枚目)がグループ名を冠したアルバムタイトルなので、非常にまぎらわしい。
ちなみにこの作品は4枚目で、Handshake移籍第1弾アルバムだ。

全9曲収録で、アップ・バラードと共に力作揃いで、

アップでは、
冒頭1曲目を飾る、当時NYで流行していたChicを彷彿とさせる傑作ダンサー「Feel It」や、
ビートルズの原曲をガラリと雰囲気を変え、ファンク調に料理した「Yellow Submarine」、
パティ・オースティン「Do You Love Me」や、アルトン・マクレイン&デスティニー「It Must Be In Love」
といったダンクラには及ばないものの、
スウェイビートで躍らせる「Stand Up」となかなか良い。

またスローでは、
ファルセットリードが情感たっぷりに熱唱する「Love Comes Around」や、
失恋の痛手と別れを切なくメロウな美メロで綴る正統派バラード「We Both Tried」が素晴らしい出来だ。

正直言ってしまえば、82年産5枚目『Revelation』のほうが出来としては軍配が上がるが、
当時のNYスタイルが手にとってわかる好盤ではなかろうか。
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2007年03月18日

Hi-Five / The Other Side Of Us

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米西海岸出身と思われる5人組のコーラスグループ、Hi-Fiveの唯一の作品(81年産)。

先日さんのお店にて、ソウルマニアのお客さんが持参したこのアルバムのLP盤を聞かせてもらい、
即購入を決意した。
またタイミング良く、ちょっと前にCD化されていることを知り、
すぐさまネットで注文し、手に入れることができた。

ちなみにこのHi-Five、90年に「I Like The Way」をヒットさせた、
トニー・トンプソンが在籍していた同名のグループとは異なる。

全7曲収録。西海岸らしい80's初頭のアーバンなメロウテイストで統一された作品で、
ミディアムスローのテンポで美メロを丁寧に唄いこんでいくタイトル曲「The Other Side Of Us」や、
同タイプの曲でバリトンリードが特徴的な「My Friend」、

初期フリーソウルのコンピに収録されていても不思議ではない、
3人のリードで聴かせるメロウグルーヴ「All I Need」と最高に良い。

そしてアルバムの目玉曲といっても良い、10分以上に及ぶ「Let's Go All The Way」がこれまた素晴らしく、
フローターズ「Float On」の進化系とも言うべき1曲で、もう何も言うことが無い。

アップ3曲もなかなかの出来ということもあり、
この作品に対し、いくら称賛の言葉を並べても、筆舌に尽しがたい最高の1枚!と言ってしまおう。
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2007年03月11日

The 8th Day / The 8th Day

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デトロイト出身の8人組Vo&インストグループ、8th Dayの1st(71年産)。

実はこのアルバムちょっとした問題があり、
オリジナル盤に100 Proof Aged In Soulの曲が2曲混入していたため、日本盤はその2曲を抜かし、
シングル1曲とメインヴォーカルのメルヴィン・デイヴィスのソロシングル1曲を追加した
編集盤CDになっている。

このアルバムの"真の姿"をとらえようとした、日本のソウルマニアには、
まったくもって頭が下がる思いだ。

全9曲中、悲哀を感じさせるしゃがれ声を持つメルヴィン・デイヴィスのリードヴォーカルが5曲あり、

70'sノーザンソウルのお手本といって良い傑作ミディアム
「You've Got To Crawl Before You Walk」や、
力強いメルヴィンのリードを堪能できる「Too Many Cooks (Spoil The Soup)」、

魂をすり減らすような唄いっぷりに、まさしくメルヴィンの真骨頂!と言える長尺のバラード
「Just As Long」、「I'm Worried」、

ミディアムのズンドコリズムに乗りせつなさ満載で唄われる、
73年産ソロシングル「You Made Me Over」(この曲の作者って、あのマイケル・スミス?!)

と、どの曲も素晴らしい出来で、胸をかきむしられる。

また他の人のリードも良く、
サム・クックの「Wonderful World」を彷彿とさせるさわやかな「La-De-Dah」や、
メルヴィンとタメをはるダイナミックなしゃがれ声で聞かせるアップ
「Enny-Meeny-Miny-Mo(Three's A Crowd)」と最高だ。

それにしても、えんま様のようなジャケ凄過ぎ。
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2007年03月07日

Act 1

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ワシントンDC出身の3人組、アクト・ワン唯一の作品(74年産)。
先日再発CDにて購入。

彼らはスペシャル・デリヴァリーの前身グループとして知られており、
シングル4枚、アルバム1枚を残している。
ちなみにこのCDには、全曲収録されている。

アルバム全体の印象はというと、
インヴィクタス系のノーザン然としたものを基調としているが、
曲によって、スライ風ファンクやガールグループものがあったりと、バラエティに富んでいる。

しかし、曲ごとにリードヴォーカルがコロコロ変わるので、
幾分とっちらかった感は拭えない。

グループのメンバーでもあり、プロデューサーのレフォード・ジェラルドが、
あれこれやりたいことをとりあえず詰め込んでみました、的な製作をしたのではないかと、
勝手に解釈してしまった。

全11曲+ボートラ3曲収録で、

バリー・ホワイトのような長い語り入りのイントロから、
ジョージ・パーカーのディープな歌声が胸に突き刺さる「Still Water」や、

ファルセットとテナーの両リードに、哀愁漂う美しいメロディー、
そしてトミー・キャミロの素晴らしいアレンジが冴える甘茶曲「Friends Or Lovers」、

ジョージ・パーカーの歌いっぷりに脱帽するしかないバラード「You Didn't Love Me Anyhow」、

いかにもノーザンらしい「I Don't Want To Know What You Do To Me」や、
「Goodbye Love (We're Through)」が良い。

またボートラ3曲の中では、「It Takes Both Of Us」が最高で、
まるでスピナーズのようなミディアムチューンに仕上がっており、
レフォード・ジェラルドは、当時の流行していたサウンドをいち早く取り入れ、
模写していくプロデューサーなのだな、と強く感じた。
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2007年03月04日

Truth / Coming Home

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オハイオ州クリーブランド出身のトゥルース、唯一の作品(80年産)。
先日再発CDにて購入。

同郷の出身でもあるO'Jaysの影響を感じさせるグループだが、それもそのはずで、
この作品のプロデューサーが元O'Jaysのボビー・マッセイが担当していることもあり、
O'Jays同様、黒いツヤと力強さがみなぎった作品となっている。

全6曲収録と曲数が少ないが、
レオ・グリーンとラリー・ハンコックの気合十分のツイン・リードが、
アップ・スロウともに、十二分に堪能できるので満足できる。

アップでは、
フィリーソウルの芳しき香りと力強さを感じとることができるタイトル曲「Coming Home」や、
ラフなバリトンボーカルがイントロから聞くものを挑発し、
いやがうえにも上げさせてくれる、8分もの大作「International Dancing」が良い。

またスロウものでは、
ロイヤレッツの同曲を引用したと思われる、
ラリー・ハンコック渾身の一作「It's Gonna Take A Miracle」や、
マイナーでブルージーな曲調が、情感たっぷりの2人のボーカルと共に昇華する、
これまた8分もの大作「Understanding」と、見事としか言うようがない。

現在このCDどこいっても売り切れらしいのだが、
これだけの力作であれば、無理もないだろう。
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2007年03月02日

Rayfield Reid & The Magnificents / Treat You Right

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ノース・カロライナ出身のローカルグループ、Rayfield Reid & The Magnificentsの76年産アルバム。
先日再発CDにて購入。

甘い高音のファルセットとギリギリのハイテナーを駆使した
レイフィールド・リードのヴォーカルスタイルが、
まさしく70'sの甘茶ソウルを体現した者の成せる業というべきものを見せつけてくれる。

全10曲収録で、アップとバラードがはっきりと二分した印象を持つ。

アップでは、
冒頭1曲目を飾る上げ曲として相応しいパーティチューン「Dynamite Party」を筆頭に、
「I Can Be Myself」や「My Love Keeps On Growing」、「Stick Shift(Pt1.2)」などが、
同タイプのアップテンポを基調としたナンバーで良い。

またスローものは、アップ以上に最高の出来で、
タイトル曲「Treat You Right」を筆頭に、
「Our Alibi」、「I Ain't Gonna Quit」、「I've Got Everything」と、
ローカルグループらしいいなたい演奏とレイフィールドの甘い歌声にヤラレてしまう。

P.S. このグループのことをネットで調べていてわかったことなのだが、
実は先日紹介したGastonの前身グループだったことが判明した。
ちょっと驚いた。
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2007年02月22日

V.A. / the wants list 2

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英Soul Brother Recordsから2005年にリリースされた、18曲入りコンピ。
先日中古CDにて購入。

クラブのフロアやラウンジ向けのレアグルーヴを集めた、いかにもイギリス人らしい仕事ぶりが素晴らしい。
こういった貴重な音源がCDという形でコンパイルされ、気軽に聞けるようになり、とても感謝している。

18曲どの曲も粒ぞろいなのだが、その中でも特に素晴らしかった曲をピックアップすると、

バリーホワイトのヒット曲を、よりタイトに、かつビートをとがらせることにより、
独特のグルーヴを生み出した傑作カバー
Kellee Patterson「I'm Gonna Love You Just A Little Bit More」や、

フリーソウルのコンピにも収録されていたミディアム・フィリーダンサー
Barbara Mason「World In A Crisis」、

特徴あるイントロとポップテイストのメロディーが可愛い
Edna Wright「Ooops! Here I Go Again」、

魅惑的なズンドコ系グルーヴとグロッケンの音色が甘茶好きをうならせること請け合いの
Sly Slick & Wicked「Sho' Nuff」、

兄譲りの歌唱力を持ち、憂いを秘めた歌声と感情表現でディープに迫ってくる
Jeannie Reynolds「Unwanted Company」が良い。

そして、
反復するパーカッシィヴなリズムループと、切羽詰ったようなリードのファルセット、
そして絶妙なタイミングで入ってくるコーラスワークが最高の、
The Vibrations「Shake It Up」がこのCDでは一等賞だ!

Vol.1は未聴なのだが、はやくもVol.3が聞きたくなってしまった。
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2007年02月18日

Revelation

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NY出身の4人組、リヴェレーション通産5枚目のアルバム(82年産)。

80年初頭に流行ったブラック・コンテンポラリーのレベルの高いサウンド群と、
彼らの卓越したコーラスワークが見事に合致した作品だ。

プロデュース、アレンジメントはトムトム84ことトーマス・ワシントンが担当。
彼はEW&Fのアレンジ仕事をしていたこともあり、
所々彼らのサウンドを彷彿とさせるあたりが非常に興味深い。

全11曲収録で、「Holdin' On」や「Caught In The Middle」のアップ曲も良いのだが、
やはりスローものが最高なので取り上げる。

まずは「Without Love」。
EW&Fのヒットバラード「After The Love Is Gone」か?と思ってしまうような1曲だが、
こちらも本家と負けず劣らず胸を締め付ける最高なバラードだ。

また、ファルセット・リードが切実に歌う正統派バラード「It's That Time」
(最初女が歌っているものかと思ってしまった)や、

丁寧に歌うテナーの歌声が徐々に熱を帯びていく「I Never Forgot Your Eyes」と申し分ない。
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2007年02月15日

Ace Spectrum / Inner Spectrum

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NY出身の4人組、エイス・スペクトラムの1st(74年産)。
先日CD再発され購入。

さわやかなコーラスが印象的なグループだ。

プロデューサーはメイン・イングリディエントのトニー・シャンペーン・シルヴェスター、
アレンジはバート・デコテーが担当していることから、
黒さよりもポピュラー感を前面に出した作りになっている。

そのせいでソウルファンからあまり支持されないのか、
ソウルフリークのバイブル「USBDG」に彼らの作品は紹介されていないのだ。
(意図的にはずした、とのことだが、やはり黒さ不足が原因と思われる)

しかし、一環して貫かれているさわやかさは、何事にも変えがたい魅力を放っており、
フリーソウルやソフトロックがお好きな方には、喜んでいただける作品ではなかろうか。

全8曲収録で、アシュフォード&シンプソンのペンによるスマッシュヒット
「Don't Send Nobody Else」や、
アイズレーブラザーズの『3+3』を意識したと思われる2曲
「Don't Let Me Be Lonely Tonight」「If You Were There」と、
冒頭3曲の出来はなかなかなものだ。

また、まさにソフトロック的な「Pickup」や、
多面的なコーラスの重ね方に、グループ名の偽りの無さを感じる、
7分半の大作「I Don't Want To Play Around」が良い。

この調子で、2nd、3rdもCD化されるといいんですが・・・
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2007年02月11日

Ron Henderson & Choice Of Colour / Gemini Lady

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ノース・カロライナを拠点として活動していたRon Henderson & Choice Of Colourの編集盤CD
(2005年に"Soul Junction Records"という、なかなかシャレの利いたところからのリリース)。

ロン・ヘンダーソンの男の色気を感じさせるリード・ヴォーカルが最高だ。

全20曲収録で、内訳は、
72年産シングル2曲に、彼らの唯一のアルバム『Soul Junction』から9曲中6曲、
83年産シングル1曲に、80年代初頭に録音した未発表曲11曲、といった内容。

まずは、72年産シングル2曲。
「Your Love」は60'Sノーザンダンサーを想起させる軽快なアップナンバー。
「You're Twenty-One Today」は甘めのコーラスとファルセットで聞かせる、いかにも甘茶な一曲だが、
途中の地声になるブリッジで渋さを出すあたりが、一筋縄ではいかない魅力を放っている。

アルバム『Soul Junction』からの6曲は、どの曲も甲乙付けがたい傑作の数々で、
ムーンライトセレナーデっぽいイントロのストリングスに導かれ、
ファルセットと地声をたくみに操るロンのリードと、各パートの緻密なアレンジに舌を巻く「I'll Be Around」、
男の色気たっぷりのロンの地声を堪能できる、タイトルとは正反対な軽快なミディアム「Love Is Gone」、
聞くものを説得するかのような歌声が、よりディープに迫ってくるバラード「All Men Can't Be Wrong」、
そしてシングルヒットした、男というものは・・・的な慰めと説教で綴る「Don't Take Her For Granted」
と最高だ!

83年産シングルは「Gemini Lady」で、
乾いたギターカッティングとエコーがかったメロウサウンドで聞かせるミディアムチューン。
やはりここでもロンの歌のうまさが聞くものを魅了する。

80年代初頭録音の未発表音源11曲は、『Soul Junction』の流れを汲む楽曲になっており、
ホーンセクションとストリングス、甘いコーラスワークでゴージャス感を出したミディアム
「Nobody Will Ever Take Your Love From Me」や、
短調な曲調で苦味を出し、ロンの歌声で甘味を引き出した甘茶曲「Yours Is The Love I Want」が良い。
何故これら11曲が今まで闇に眠ってたままだったのか、不思議でならないほど良曲ぞろいだ。

最後に、ロン・ヘンダーソンの歌声って、なんとなくダリル・ホールに似てると思いませんか?
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2007年02月02日

Moment Of Truth

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サルソウルを代表とするモーメント・オブ・トゥルース唯一の作品(77年産)。

メンバー4人がお面をかぶったジャケットが印象的であるが、
それゆえに購買欲を減退させる代物である。
そのせいでなかなか購入までに時間がかかってしまったのだが、
先日さんのお店で聞かせてもらい、一発で気に入り、やっとこさ購入した。

全8曲入りで、75年にリリースされた傑作ダンサー
「Helplessly」の路線を踏襲したフィリーダンサーがほとんどで、
マーサ&ザ・ヴァンデラス「Dancing In The Street」と、
サム&デイヴ「Hold On I'm Comin'」のフレーズが飛び出す
「Lovin' You Is Killing Me」、「Chained To Your Love」や、
トランプスが得意としそうな楽曲「Come On In」、
ダブル・エクスポージャー「Ten Percent」に匹敵する「You Got Me Hummin'」と、
ダンサー系はどの曲もクオリティが高い。

また唯一のバラード「You're All I Want You To Be」は、
ファルセットとバリトンが織り成す正統派甘茶でなかなかの出来で満足。
ファルセットがかなりのツワものなだけに、他の曲でももっとフューチャーしてほしかった気がする。

まぁしかし、サルソウルらしい強力なフィリーダンサーが集合した1枚だけに、
見逃してはならない作品であることは確かだ。
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2007年01月24日

Band Of Thieves

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白人黒人混合9人組、バンド・オブ・シーヴスの唯一の作品(76年産)。

USBDGの究極のLPコレクションに掲載されていたレア盤が、
先日CDにて再発されたので購入した。

その究極のLPコレクションの著者高沢仁氏によると、
シカゴ周辺で活動していたグループとのこと。

どうもこのグループのリードヴォーカルを担当している
ナポレオン・クレイトンなる人物は白人ではないかと思うのだが、
(ジャケ中央奥にひそんでるヒゲ面の男か?)
そうなるとAORっぽいのかというとそうではなく、
むしろベクトルはソウルに向いている、といった具合なので、
俺のようなAORが少々苦手な方にも十分楽しめる作品になっている。

全11曲中、スウィートバラードが4曲収録されており、
どの曲も雰囲気は似たり寄ったりだが、どの曲もロウ・ビートで展開されるバラード郡で、
甘茶好事家をうならせることうけあいだ。

ちなみにその4曲とは、
「Sweet Lady」、「A New Day」、「Love Me Or Leave Me」、「I Need You」で、
特に「I Need You」は、日本のティン・パン・アレイを彷彿とさせる、
朴訥とした演奏で聞かせるラブバラードで最高だ。

しかし、このBand Of Thievesというグループ名、かっこよすぎです。
posted by xylitol at 23:47| Comment(4) | TrackBack(0) | SOUL | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月19日

V.A. / The Spirit Of Philadelphia 2

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英expansionから2006年にリリースされた『The Spirit Of Philadelphia』の第2弾。

今回は、ベン・E・キングやエディ・ケンドリックス、ウィスパーズにフォー・トップスといった
そうそうたるビッグネームが、フィラデルフィアに赴きレコーディングした、
いわゆる“フィリー詣で”作品を中心に、全17曲収録されている。

曲により、フィリーサウンドに合っているアーティストと、そうでないものがあるのは否めないが、
そんな中でも光輝く数曲があり、

フィリーにはめずらしいレア・グルーヴを持つBrenda & The Tabulations
「Let's Go All The Way (Down)」や、
ジョーンジスの人なつっこさが存分に引き出されたウルトラミディアム「In Love Again」、

マイナーなメロと間奏のサックスがムードを引き立たせるGateway「Can't Accept The Fact」、

優雅に流れるストリングスの上を味わい深いヴォーカルと美メロが見事に調和された傑作ミディアム
Angro-Saxon Brown「Straighten It Out」、

スタイリスティックスのフォーマットそのままに、Doo-Wopからの脱却を図る
Little Anthony & The Imperials「I Don't Have Time To Worry」が良い。

また、最後に収録されたVincent Montana JR & The Philly Sound Orchestra
「That's What Love Does」は、どうやら新録らしいのだが、
まるで当時のスピナーズが歌ってもおかしくないような良曲で、
リードヴォーカルのWillam "Smoke" Howardなる人物の声がなかなかの男前で
ヤラレてしまった。
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2007年01月14日

Solaris / Solaris

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6人組(内女性1人を含む)ヴォーカル&インストグループのソラリス唯一の作品(80年産)。

先日某CDショップにて視聴し、衝動買いしてしまった。

ライナーに書いてあるレコーディングスタジオから推測すると、
LAやサンフランシスコ周辺で活動していたローカルグループと思われる。

全体の雰囲気は、80年初頭らしいメロウサウンドで統一されており、
ピアノとフルートの特徴的なイントロが印象的な1曲目「You And Me」が最高だ。
高めの男性テナーとイヤミを感じさせない女性のツインヴォーカルを配し、
一貫してフューチャーされているフルートの音色が心地よく流れるアップナンバーで、
一発で気に入ってしまった。

また次の曲「Keep It Up」はよりテンポを落とし、
ゆったりとしたストリングスの上を、スモーキーロビンソンを彷彿とさせる
リードヴォーカルが切なく迫ってくる1曲で、これまた最高!

他の曲でも、女性ヴォーカルをメインにしたメロウグルーブ「Before The Dawn」や、
サム・ディーズ作にしてはめずらしいディスコナンバー「A Case Of The Boogie」が良い。

しかしどこかで見覚えのあるジャケだなぁと思っていたのだが、
しっかりと甘茶ソウル百科事典に掲載されてました(Billy's Select 075)。
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2007年01月06日

O'Jays / Back Stabbers

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オハイオ州出身のオージェイズが、フィラデルフィアに拠点を置き、
見事大成功をおさめた記念碑的作品(72年産)。

この作品の成功を機にP.I.R.は、その後数年躍進し、
いわゆる"フィリーサウンド"を量産し続けることとなる。

P.I.R.初のヒット曲となるタイトル曲「Back Stabbers」は、
マクファデン&ホワイトヘッドのペンによる作品で(ちなみにアレンジはトム・ベル)、
ラテンビートをベースとした最高級のミディアムチューンだ。
たった3分間の中に、躍動感や華やかさ、インビさに艶やかさといった、
ソウルミュージックには欠かせないエッセンスがギュッと凝縮した、
まさに絵に描いたような1曲。

他の曲では、ギャンブル&ハフらしいメッセージ色の強いフィリーダンサー「Love Train」や、
シャッフルビートにフィリーのゴージャス感が合わさった「(They Call Me) Mr.Lucky」、
70'sファンクをフィリー風に料理した「When The World's At Peace」が良い。

また、エディ・リヴァートのリードヴォーカルに合わせたようなバラード
「Listen To The Clock On The Wall」と「Sunshine」は、
決して甘さに流されない、黒いツヤとディープな感情表現に満ちた
傑作バラードに仕上がっている。

オージェイズの代表作なだけに、長く聞き続けていきたい作品だ。
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2006年12月21日

Gemini / Rising

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西海岸出身の(ロスかな?)男性デュオ、ジェミニの唯一のアルバム(81年産)。
先日再発CDにて購入。

ジェミニはフレッド・ソーイヤーズとカービン・ジョンソンのデュオで、
吐息まじりのファルセットと粘りのあるテナーを巧みに操り、
フュージョン風のサウンドに自らの声を絡ませていく。
コーラスワークも十分なので、コーラスグループの形態でも通用するほどの実力者だ。

アルバム全8曲とも80年初頭のウエストコーストのさわやかさが貫かれており、
「(You've Got) Something Special」「My Love For You Keeps Growing」のメロウナンバーや、
「(Everytime I See) A Pretty Lady」「I Don't Want To Lose You」の哀愁漂うバラードとどの曲も良い。

中でも美メロ、メロウ、そしてテナーとファルセットの絡みといった、
アルバムの要素をギュっと濃縮したようなアップ曲「Can't Throw Away A Good Love」が白眉で、
聞いているだけで耳がムズがゆくなるような、綿が触れたようなやわらかな感覚が刺激的だ。
柑橘系の香りが辺り一面に広がり、美メロがその中を優雅に流れていく、
そんなことを想像してしまう最高の1曲だ。
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2006年12月16日

Barrino Brothers / Livin' High Off The Goodness Of Your Love

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ノース・カロライナ出身の4人組、バリノ・ブラザーズのインヴィクタスで残した唯一のアルバム(73年産)。
デトロイトサウンドとディープな歌唱が合致した傑作!と言わしめた1枚だ。

アナログA面に当たる1〜3曲目はどの曲も力作で、
力強いヴォーカルワークが印象的な最高級ミディアム「I Had It All」、
長尺ながらも一環してヘビーに迫ってくるスローナンバー「It Doesn't Have To Be That Way」、
テンプスの「雨に願いを」を意識したと思われる、これまた6分以上にわたるスロー「Rain」と、
3曲とも相当な力の入れようで、聞くものを圧倒する。

B面に当たる4〜8曲目は、バラエティに富んでおり、
インヴィクタスらしいノーザンダンサー「Try It, You'll Like It」や、
マイナー感のあるメロと熱いリードが最高なアップ「I Can't Believe You're Gone」、
ミディアム調の軽やかさとヴォーカルのディープさが見事マッチした
「Well Worth Waiting For Your Love」と、飽きさせない。

テンプスやドラマティックスにも負けず劣らず実力のあるグループだけに、
アルバム1枚しか残せなかったのは非常に残念ではあるが、
この傑作アルバムを残してくれただけでも感謝するほかないだろう。
posted by xylitol at 23:24| Comment(6) | TrackBack(0) | SOUL | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月12日

The Sisters Love / Give Me Your Love

sisterslove.jpg

女性4人組のヴォーカルグループ、シスターズ・ラヴの編集盤CD(2006年リリース)。

1960年後期から73年頃にかけて、
Manchild、A&M、モータウンの傘下レーベルMoWestから、シングル10枚ほどリリースしたが、
その実力とは裏腹にヒットには恵まれず、人知れず消えていった悲運のグループ。
結局オリジナルアルバムを残すこともできなかった。

しかし80年前半に、カーティス・メイフィールドのカバー「Give Me Your Love」の
クラブヒットがきっかけでこのグループの再評価が高まり、
ついに先日、Soul Jazz Recordsから16曲入りの編集盤がリリースされたのだ。
うれしいの一言に尽きる。

タイトル曲「Give Me Your Love」は原曲に比べ、よりファンク寄りにアレンジしなおしており、
エネルギーに満ち溢れた一品に仕上がっている。
なによりも、あのドスの利いたしゃがれ声を持つリードがあまりにも男前すぎてカッコいいのだ!

このウーマン・シャウターは、他にもビートルズのカバー「Blackbird」や、
ミディアムスロー「The Bigger You Love」でも、男勝りの爆発ヴォーカルを披露している。

他の楽曲では、モータウンらしいレアグルーヴを持つ「You've Got To Make Your Choice」や、
レオン・ウェア作のアップ「I'm Learning To Trust My Man」が良い。

甘茶ソウル百科事典掲載の「Are You Lonely」が未収録なのが非常に残念ではあるが、
シスターズ・ラヴを知るには、充分すぎるほどの作品ではないだろうか。
posted by xylitol at 00:36| Comment(0) | TrackBack(0) | SOUL | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月06日

The Trammps / Disco Champs...plus

trammpsdisco.jpg

フィリーサウンドを生み出した集合体、トランプスの77年リリースされたアルバム。
本編の9曲+ボートラ5曲入りの再発CDにて購入。

実はこの盤75年にリリースされたアルバムの改訂盤とのことで、
数曲をトム・モールトンがリミックスし直したり、収録されていたスローナンバーを取り外したりして、
ディスコブームに則った形で、全編フィリーダンサーに仕立て直されている。

口ずさめるほどメロディアスな「Stop And Think」や、
ジミー・エリスの艶のあるしゃがれ声が魅力的なミディアムナンバー「Where Do We Go From Here」、
最近CMでも使用された最高級のインストナンバー「Trammps Disco Theme」など、
思わず腰が動いてしまうナンバーがてんこ盛りの1枚だ。
posted by xylitol at 00:29| Comment(4) | TrackBack(0) | SOUL | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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